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第5回大阪交流会 弁護士セミナー 密克行先生(終了)

第5回SOHO交流会でのセミナーをご紹介します。SOHOにおける契約について。ほか、最新のインターネット・SOHO関連の話題をわかりやすく説明していただきました。メールでも、十分な証拠能力を果たして、裁判の判定材料になることまで、いろいろと今に即したためになるセミナーでした。(今駒)

SOHOにおける契約について

「インターネット上での契約関係」

1 問題点

 (1)取引相手の匿名性
 (2)契約成立の証拠が残しづらい (データが消滅しやすい、相手の署名等がない)

2 契約の成否

 (1)契約は両当事者間の合意によって成立する。インターネット上の注文書に入力し、店側がこれに応じる旨返信すれば、契約は成立する。但し、取引のやり取りをした電子メールのデータや通信ログを保存しておく必要がある。
 (2)クリックオン契約の場合は、約款のある画面を飛ばせないように設定したり、契約内容をスクロールさせて最下段に同意のボタンを設置するなど、約款全部が客の目に触れるようにすることが必要。

3 契約の成立時期

サイト上での商品の提示が申込みの誘因、客の注文メールが契約の申込み、店の受注メールが契約の承諾、この時点で契約が成立したと考えられる。なお、受注の返事をしなくても、直接商品を発送した場合には、その発送行為が店側の承諾の意思表示といえる。

換言すれば、受注メールの送信及び商品発送の前であれば、客は契約の申込みを撤回することが可能であると解される。

電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律(電子消費者契約法)4条により、インターネット契約では到達主義が規定されている。

4 操作ミスによる誤った申込み

電子消費者契約法3条により、クリックミスや入力ミスの場合には、民法95条但書の適用がなく、客は錯誤無効を主張できる。

但し、事業者側が購入意思の確認措置を講じている場合(例えば、送信ボタンを押す前に、申込みの内容を表示し、訂正する機会を与えるなどした場合)には、原則どおり、民法95条但書が適用されます。

5 自分は注文していないと主張してきたときの対応

電子メールの発信元が記録されたフォルダなどを残しておくことが大事。また、ID、パスワードが利用されている場合には、ID、パスワードは本人からの電子メールであるという意味を持つので、このID、パスワードが実際に使用された記録が残るようにしておくのが良い。

6 未成年者の取引について

親権者の同意なく契約した場合は、後日、この契約を取り消すことができる(民法4条、120条)。

もっとも、未成年者が詐術を用いて(成人と偽って)契約をしたときは、この契約を取り消すことができない(民法20条)。その意味で、申込書には年齢欄を設け、利用者に年齢を記載させると良いでしょう。

7 クーリング・オフの適用があるか。

 (1)インターネット取引での契約は、訪問販売とは異なるため、クーリングオフの規定の適用はない。

 (2)ただ、通信販売には、返品を認めるか否か等の表示を必ずしなければならず(特定商取引法11条)、同規定はインターネット取引にも適用される(最低限表示すべき事項は下記のとおり)。なお、返品の特約に関する記載が一切ない場合には、返品の要請に適切に応ずるべきものと解される虞があるため、特に注意が必要である。

1.商品の販売価格
2.商品の代金の支払時期及び方法
3.商品の引渡時期          
4.商品の引渡後における引取りについての特約に関する事項(その特約がない場合はその旨)
5.販売業者の氏名又は名称、住所及び電話番号並びに法人にあっては代表者または通信販売業務の責任者の氏名
6.申込みの有効期限があるときはその旨
7.(1)の金銭(商品代金)以外に購入者の負担すべき金銭があるときは、その内容及びその額

 (3) なお、見本と実際に送られてきた物が、一般人から見て明らかに異なる場合には、詐欺(民法96条)、錯誤(民法95条)、あるいは消費者契約法の誤認(同法4条1項)に当たり、無効あるいは取消を主張することができる。

密総合法律事務所 密 克行(みつ かつゆき)先生 プロフィール
事務所住所  〒541-0043 大阪市中央区高麗橋2丁目5番10号 アイケイビル3階
電 話 番 号  06-6221-0460 F A X 番 号  06-6221-0461
HPアドレス   http://www.law-mitsu.com
e-mail   katsuyuki@law-mitsu.com

弁護士履歴 平成 5年 4月  弁護士登録、山本次郎法律事務所入所
        平成 9年11月  密総合法律事務所開設
事務所組織 所長・弁護士   密克行
        勤務弁護士    高橋誠一
        社会保険労務士  奥地康紀
        事務職員     4名

所属弁護士会  大阪弁護士会
専 門 事 件 企業法務、倒産法務を中心として、民事事件、商事事件、家事事件などが中心。
そ の 他        京都府加茂町情報公開審査会委員長兼務


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